それでは、同じ形でユニバーサルデザインの中での活性化の関係のほうに移りたいと思いますが、中野区で今、駅を中心に、もう今さら言うまでもありませんけれども、新しい展開が進んでいると。こういう中で、集客交流であったり、回遊性、こうした必須のキーワードがあると思うんですけれども、そこには老若男女であったり、障害者や健常者、すべてが自由に行ける、こうしたことが必要である。いわゆるユニバーサルデザインの大原則であると思うんですけども、一番大切なのが、1人でも行けるというところ、介助なしに1人でも行けるというところが一番大切だと思っております。区長の施政方針説明でも、プラチナ社会と述べられている中でも、「みずからの意思で」という文言が入っておりまして、まさにそこにつながっていくんだと思っておりますけれども、このような認識の中で質問したいと思います。
中野駅周辺整備や、こうした区内基盤整備事業の中で、ユニバーサルデザインというものが具体的に展開された事例というのはあるんでしょうか。
○相澤都市基盤部副参事(都市計画担当)
基盤整備事業では、移動円滑化整備ガイドライン、また東京都の福祉のまちづくり条例、施設整備マニュアルなどに基づきまして整備を進めてございます。都市計画担当で所管している東中野西口整備でございますが、連絡通路、誘導ブロック設置、スロープ、これはガイドラインに基づきまして一定の勾配をしてございます。また、ノンスリップタイルを使用しておりまして、また今後整備予定の駅広場では、バス、タクシー乗り場へ連続した上屋の整備、身体障害者用の駐車スペースの設置を計画してございます。
ユニバーサルデザインの取り組みにつきましては、今後とも関係機関と調整の上、進めてまいりたいと思ってございます。
また、野方駅でございますが、あかずの踏切対策として、北口改札を出まして、エレベーター、エスカレーターの整備された自由通路を設置し、多機能トイレを設置し、バリアフリー化を図ったところでございます。
○高橋(か)委員
ありがとうございます。
今回、予算の総括質疑に当たりまして、私が安全をベースに活力につながるというところで、まさにこの駅周辺のユニバーサルデザインというのが成功の一番大切なポイントでもあるなというふうに認識しておりまして、そうした中で、それぞれどう各部局が展開していくのかというのを勉強したいと思いまして、予算書を見てまいったんですけども、確かに今、基盤整備としてバリアフリー構想がある。また、福祉施策として具体的な対応をもう既にされている。これはもうありがたいことですし、施策として間違っていないと思っております。また、にぎわいでも今のお話のとおり、これからの駅周辺や新しい基盤整備展開に展開をしていくというところはわかるんですけども、予算書に書いてあるんですけど、ユニバーサルデザインとかバリアフリーというものを具体的に展開していくものが見当たらないんですね。もちろん基盤整備の中に盛り込んでいるんでしょうし、委託したらその委託先にというのはあるんですけども、今一番大事だなと思っているのが、区サイドの意気込みというと言い方が抽象的で、行政用語じゃないんでしょうけども、まちづくりにつながる理念というものがわかりづらくなっている。
そんな中で中野区が発信すべきものに、私はこのユニバーサルデザイン、バリアフリーを進めたものがあるんじゃないかなというふうに思っています。業務・商業集積、人を呼び込むまち、回遊性、これ、すべてそのプラチナ社会につながるまちづくりの理念につながるものというところで、ちょっとお聞きしたいことがあるんですが、ユニバーサルデザインという言葉、この実践を、いわゆるチャリティーというか、障害者の福祉サービスという、行政サービスというとらえ方からもうそろそろ脱却していただいて――もちろん皆さんのお考えのとおりなんでしょうけど、活性化、いわゆる経済活動としては、もうかるために当然必要なかけるべき経費であるという認識のもとに、行政の次世代戦略に位置付けて展開していただきたい。これは要望なんですけども、区のお考えはいかがでしょうか。
○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
今、委員からいろいろお話をいただきましたユニバーサルデザイン、これの普及でございますが、ユビキタス社会を実現していく一要素というふうにもなることでございますし、来街者が実際に物理的に来やすくなるといったことも含めまして、中野の魅力の一つというふうに考えられるというふうに思ってございます。今後、にぎわい創出や地域商業振興などにも貢献するよう、経済活性化の方策としても位置付けていけるよう検討してまいりたいというふうに思ってございます。
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