○高橋(か)委員

 お疲れさまでございます。総括の質疑ということで、自民党6番目、やらせていただきたいと思います。

 ちょっと時間の関係がございますので、2番目のユニバーサルデザインの後に、オリンピック・パラリンピックの機運醸成関連、それを進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 まず初めに、今後の展開すべきまちづくりについてということでお尋ねをしてまいります。

 さきの建設委員会に報告されました都市基盤整備に係る区政目標の見直しの中で、都市計画マスタープランの土地利用方針で示されている交流拠点の形成など、地域まちづくり分野の目標に位置付けるというふうにありますけれども、これを具体的に教えていただきたいと思います。また、来年度予算にどのように反映をされているのか。また、予算説明書補助資料に記載が具体的にないというところも含めて、御説明をまずお願いしたいと思います。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当)

 まず、中野区都市計画マスタープランで位置付けられました交流拠点及び生活拠点の形成についてでございますが、これは各拠点の駅前地区への機能集積を進めるなどによりまして、区民の日常生活や企業活動を支える魅力と賑わいにあふれ、環境と調和するまちとして育成整備することが交流拠点の形成の内容でございます。これを地域まちづくり分野の目標の一つとして新たに位置付けるものでございます。

 それから、平成29年度、来年度におきましては、例えば交流拠点の一つであります東中野駅周辺地区におきましては、駅東口のバリアフリー化や歩行者空間の整備に向けた検討とあわせまして、駅東口周辺を中心としたまちづくりを検討することとしておりまして、都市計画担当と地域まちづくり担当が連携しまして取り組むものでございます。

 予算につきましては、都市計画担当所管の東中野駅東口の整備として計上しているものでございます。

○高橋(か)委員

 都市計画マスタープランでは、今のまちの拠点ということを挙げていまして、広域中心拠点、交流拠点、また生活拠点、このような分類分けをしております。この都市マスでは、都市の骨格として活力、文化を生み出すインフラの育成強化を挙げていまして、各インフラはまちの拠点とそれ同士を連結する軸で構成されると、このように述べてあります。それには、各拠点が駅を基点として、回遊性、界隈性ある均衡ある発展が非常に大切なことだと考えておりますけれども、この点についてどのように見解をお持ちでしょうか。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当)

 拠点の形成についてでございますけれども、各拠点を育成整備するためには、生活関連施設をはじめとしまして、各拠点にふさわしい業務、商業等のさまざまな施設の立地とあわせまして、拠点のエリア内における道路や駅前広場等の基盤整備が必要となります。これら施設や基盤が相互に連携することによりまして、駅などの拠点の核となる場所を基点とした回遊性が生み出されまして、さらには交流拠点や生活拠点ならではの界隈性を確保することで、その魅力は一層高まるものと考えてございます。

 加えまして、各拠点がそれぞれの拠点内におきまして、偏りなく、バランスよく整備され、育成されることが、各拠点の力を一層高め、ひいては中野区全体の均衡ある発展につながるものであると考えてございます。

○高橋(か)委員

 この交流拠点の中で、今お話のあった均衡ある発展という中で、同じ駅でも、駅の出入り口によってアンバランスが生じるということになると、やはり界隈性、回遊性に大きな支障を来すんじゃないかというような視点でお聞きしたいと思います。

 交流結節点の中で、JRと大江戸線と連携している東中野駅、この辺の周辺について見てみますと、大和通りに面した西口、これは駅広も整備され、駅ビルもあるということで、随分きれいに発展、整備していると思うんですけども、皆さん御承知のとおり、東口の開発は進んでいない現状があります。中野区はこの現状をまずどのように考えているのかというのをまたお聞きしたいのと、この整備に関し、東口の整備に関して、補助資料では268ページ、390万余の東口自由通路及び駅前広場等の整備基本計画検討業務というふうに挙げてありますけれども、これまでの中野区の取り組み経過と、あと交流拠点まちづくりを目標に掲げた地域まちづくり分野の来年度の取り組みについて、また長期計画についてはどのようにするのかということを教えていただきたいと思います。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当)

 まず、今、委員御指摘の東中野駅東口周辺につきましては、駅舎及び周辺の歩行者空間等のバリアフリー化の未完了、こういったことに加えまして、歩行者数の減少、あるいは商業集積の西口地区へのシフト、こういったものが進んでおりまして、課題であると認識をしているところでございます。

 それから、今後の取り組みでございますが、これまでは東中野駅東口周辺の整備に向けまして、東中野駅東口のバリアフリー化及び歩行者空間の整備に向けた現況調査や課題の整理、実現の可能性等につきまして調査検討するとともに、JRとも協議を継続してまいりました。来年度、平成29年度におきましては、都市計画担当と地域まちづくり担当とで連携しながら、歩行者空間の確保を中心とした自由通路や駅前広場の整備及びこれらと連動した駅周辺の賑わいの創出に向けたまちづくりの方向性等についても調査検討を行うこととしてございます。

 今後は、新しい中野をつくる10か年計画で示しておりますステップ4、これは平成34年度から37年度でございますが、ステップ4の東中野駅東口のバリアフリー化及び歩行者等広場の完成に合わせまして、地域のまちづくり団体等とも連携しながら、交流拠点としてのまちづくりを進めていく予定でございます。

○高橋(か)委員

 それでは、東中野駅の西口と東口の相互のネットワーク、それと駅や出入り口を拠点としたユニバーサルデザインの視点を当然取り入れた駅、またさらに出入り口を中心とした東西南北の回遊性が重要ということについて、どのように具体的に進めていくのか。それと、その実現にはJRの協力というのが不可欠であると考えるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当)

 東中野駅西口と東口を含む東中野駅周辺全体の回遊性の確保に当たりましては、駅舎のバリアフリー化や駅南北を結ぶ歩行者動線の確保、道路の整備やバリアフリー化が必要であると考えてございます。特に、駅舎のバリアフリー化に当たりましては、これはJRの理解と協力が不可欠であると考えております。

○高橋(か)委員

 まちというか、地域を再生する上で今注目されている言葉に、エリアリノベーションというのですか、民間の知恵と工夫で取り組むというのが報道でも最近よく耳にするところでありますけども、要は空きビル、空き家を改装して付加価値をつけるイノベーションに、それが広がってまちごと賑わいをつくり出す再生パターンというんですかね、そういうことで私は捉えているんですけども、本来はこれ、行政や補助金に頼らずに民の力でやっていくというような動きではあるんですけども、こうした民間を中心とした新しい発想の取り組みというものも、区としても行政サイドではあるけれども、進めていくべきじゃないかというのが根本に私にありまして、それが区を広く知らしめるというんですか、シティセールスにつながってくるんじゃないかと思うんですが。

 地域のまちづくりとか活性化ということ、いわゆる行政が今言ったバリアフリーとか、あるいはインフラ整備というんですかね、ハードの面の整備とか、補助金とか、融資のサポート、そういう環境整備を行って、企業とか地域、民間の知恵を工夫して、ソフトを民が駆使すると、こういうことで活性化を成し遂げるという原則パターンはあると思うんですけども、場所によっては、そういう行政が、民と行政の垣根を越えて取り組むというところも必要じゃないかと思うんですよね。ここの東口の活性化について考えると、これまで都市計画的な基盤整備とか、あるいはまちづくり条例に伴う最初の地域まちづくり団体というんですか、こういうことで進めていく中で、今後、新しい発想、ユニバーサルデザインの新しい発想のプロジェクトも動いていますので、リーダーシップを区がもっととっていくべきじゃないかというふうに考えています。

 交流拠点という中でも、いろいろな交流拠点がありますけれども、東中野というのは、交通結節点の中でもJR線とまた地下鉄の大江戸線という、交通利便性のある二つの鉄道線が交わるところですし、大和通り、御承知のとおり幹線道路ですし、その地下にある高速道路を考えたときには、この交通の利便性から考えると、駅、また駅の出入り口を基点として360度方向というか、東西南北の動線が確保されて、出入り口の連携というものがとれるということが魅力づくりにつながるし、魅力になれば新しい商業展開であったり、あるいは既存施設の相乗効果ということでブランドの構築というのが進むと思うんですよね。住居系の開発による人口増加だとか、また来街者が来る、こうしたことがある意味、中野駅周辺でやっていますけども、一つのローカルなエリアマネジメントというんですかね、そうしたシティマネジメントを伴う取り組みとして、シティセールスにつながっていくし、これが結局、都市間競争の中で中野が生き残っていくサステーナブルというか、そういうところにつながってくるんじゃないかと思うんですけども。

 そこで、お聞きしますけども、こういう交通結節点における均衡ある拠点整備を行うことで、このエリマネを進める中でシティセールスにつなげていくということが大事だと思うんですけども、中野ブランド構築の前提となる地域の魅力づくり、こうしたことに、さっきから申し上げていることなんですけども、行政として都市基盤整備と並行してハード、ソフト両面での施策展開を目指していくという区のお考えはあるんでしょうか。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当)

 拠点の育成整備に当たりましては、今、委員からさまざま御提案をいただきましたけれども、そういったまちの魅力の向上を図ることが非常に重要と考えておりまして、例えば今、委員も御指摘ありましたエリアマネジメントの導入、こういったものも有効な一つの方向性かと考えております。ハード、ソフト両面から地域と連携してまちづくりを進めることが大切であると考えているところでございます。

○高橋(か)委員 

 くどいようなんですけど、結局西口の開発がうまくいきました。次に東口部分をということで、多分、区長もそういう拠点的なイメージじゃなくて、もっと全体を見据えていらっしゃると僕は思っているんですけども、東口の出入り口とか駅前というポイントだけで整備していくとなると、結局それぞれのまちづくり、拠点の、何というんですかね、ポイントがよくなったというだけであって、全体がよくならないと思うんですよね。例えば東口であれば、商店街もあるし、新しい――ちょっと訴訟問題にもなっているけども、大きな駅前広場になり得るような可能性もあるところも考えられるわけですし、その先には集客施設の日本閣もあるし、その先には神田川沿いの景観施設もあって、新宿との区境であるけれども、やっぱり人の流れも出てくるし、そういうところを、何というんですかね、まちの魅力を行政も一緒につくっていくというふうになると、結局、さっき申し上げたことですけど、人がふえるということは、JRの東口の利用客もふえてくるということになれば、安全施策としても、あるいは企業の方針としても、JRが東口の駅舎整備をそれは投資効果としても、あるいは企業のステータスとしてもしっかりと取り組んでいくという動機づけになると思うんですよね。ですから、その辺をぜひ区として強くアピールして、なおかつJRと連携をとっていただきたいと、このように思います。

 次に、もう一つ別の拠点のところについて、まちづくりにかかわることを申し上げたいと思います。中野駅周辺から哲学堂にかけて、いわゆる都市観光ゾーンと位置付けていますし、文化ゾーンとも位置付けをされているこのゾーンですけれども、本会議の質疑にも出ましたけれども、補助26号の整備によって削られる拠点公園としての機能を果たさなくなってしまう可能性のあるみずのとう公園、これは御存じのとおり、野方配水塔――旧のですね――の核とした文化財の公園として整備すべきという、いろいろ私も申し上げてきましたけれども、この予算説明書補助資料によりますと、みずのとう公園再整備設計委託で新規で1,875万余が上がっておりますけれども、これをもうちょっと具体的に教えていただきたいと思います。

○高橋都市基盤部副参事(道路・公園管理担当)

 内容としましては、旧野方配水塔保存活用計画策定委託費及びみずのとう公園再整備基本計画基本設計委託費でございます。

 まず、旧野方配水塔保存活用計画策定のほうでございますが、こちらは国の登録有形文化財である旧野方配水塔を近代土木遺産として、さらに価値を高めるための保存活用計画を策定し、修復、活用整備を行うことで、より多くの来街者を招くための観光の核の一つにしようとするものでございます。

 もう一方のみずのとう公園再整備基本計画基本設計は、旧野方配水塔を核としました文化財のある公園として再整備するために行うものでございます。

○高橋(か)委員

 冒頭ちょっと触れましたけども、このみずのとう公園、地域にとりましては特別な公園でありますし、防災拠点でもあるし、交流・賑わい拠点でもあります。区長が多分、僕以外ですと一番よく御存じだと思うんですけども、去る23日に東京都の教育委員会のほうでも、いわゆる江古田の獅子舞の東京都の無形文化財格上げが決まりましたし、この江古田の獅子舞の活動ともリンクする公園でございます。この補助26号線整備による土地収用、当然公園にも影響を及ぼすということで、まちづくりの一環として整備していくというふうに認識で捉えているんですけども、この隣地の水道局敷地、これとの調整というのは、私も質疑で聞きましたけれども、今後――もう1度確認ですけど、具体的にどのように展開して、また来年度予算、設計委託とどう関係していくのか、その辺をちょっと教えてください。

○高橋都市基盤部副参事(道路・公園管理担当)

 みずのとう公園の拡張用地として取得を目指しております部分には、今御案内のとおり、東京都水道局の官舎が2棟ございまして、1棟は廃止済みでございますが、残り1棟は現在も入居中でございます。都の水道局には、区の計画の検討状況に応じまして説明を行っておりまして、東京都の協力を得ながら設計を進めていく予定でございます。

○高橋(か)委員

 ありがとうございます。僕はあそこ、よく動いてみて感じるのは、まちづくりとしてあそこを捉えるんであれば、補助26号整備がいい機会ということで捉えるんであれば、やはり第1段階は隣の水道局の官舎で、将来はその隣の官舎で、将来的にはもっと周辺部にも敷地は通じているわけですから、そうした大きなまちづくりの一環の展開というものを私はすごくイメージをしたいなというふうに思っているんですけども、これは相手のあることですし、交渉事なので、コメントしなくて結構なんですけども、私はそういう大きな広い目線で、長期計画で考えていきたいと思っております。どうもありがとうございました。

 次に、中野区ユニバーサルデザイン推進審議会の答申と今後の展開について伺います。

 中野区では、昨年の第2定例会において議会承認を得て、中野区ユニバーサル推進審議会が立ち上がりまして、このほど答申が出ました。先ほど久保委員のほうからも、この件については触れておりますので、なるべく重複しないように進めていきたいと思いますが、重なったときは御容赦ください。

 バリアフリーとの関係においては、この整備に当たっては、ユニバーサルデザインの理念を基本として、同時にバリアフリーも取り組みを進めるという延長線にユニバーサルデザインの社会もこれまたあるというふうに認識をしているところですけれども、政府において、ちょうど2月20日にユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議が開かれまして、そこでユニバーサルデザイン2020行動計画が決定されました。

 そこで、中野区の審議会答申と政府のUD施策、また中野区の来年度の予算に絡んでお伺いをしたいと思います。

 まず初めに、中野区のこのユニバーサル推進審議会答申、所管部署としてどのように考えているのでしょうか。また、これまでのバリアフリー関連の区の計画とどう違うのか、教えていただきたいと思います。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 区は、高齢化、グローバル化の進展、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催等、背景を踏まえまして、ユニバーサルデザインによるまちづくりを推進いたしまして、これを地域にとっての強みといたしまして、区内外に向けても発信していくということを目的、目標としているところでございます。審議会答申案は、区の現状を踏まえて、全ての区民、来街者が障壁を感じることなく都市活動や社会参加を行える環境づくりを進めていくということが必要であるといたしまして、理解促進やインフラの整備、サービスの提供を進めていくべきと整理されておりまして、区内団体からの推薦や公募による区民委員が中心となりまして、区の実情等を踏まえました審議を重ねまして取りまとめられたものでありまして、今後の展開に向けた示唆に富んだ内容というふうに思っているところでございます。今後、ユニバーサルデザインのまちづくりを中野区の魅力の一つとして推進していくに当たりまして、この答申の内容を十分踏まえまして、区の推進条例や推進計画の基本となるというふうに考えているところでございます。

 そして、バリアフリー関連の、区の計画との違いというところでございますが、バリアフリーに関する区の計画といたしましては、中野区バリアフリー基本計画、基本構想があるわけでございますけれども、これはバリアフリー法に基づきまして、駅の周辺ですとか、不特定多数の人が利用する公共施設などに集まる地区を重点地区として設定をいたしまして、移動の安全性や利用の利便性を図るということで、一体的にバリアフリーの整備を進めていくということを主な内容としております。

 一方、ユニバーサルデザインの取り組みでございますけれども、先ほど申し上げました誰もが障壁を感じることなく、都市活動や社会参加を行える環境づくりの推進というのを目的といたしまして、初めから多様な人々が利用しやすいような設計を行うという考え方を進めていくということでございまして、バリアフリーやサインなど、インフラ整備からサービスの内容の改善、あるいは区民意識の啓発まで幅広い内容を含むものであるというふうに考えているところでございます。

○高橋(か)委員

 ありがとうございます。来年度予算に反映するUD施策ということですけど、これは先ほど久保委員のほうで細かくチェックしていただいたので、省略をさせていただきたいと思います。

 予算説明書補助資料87ページの生活指標のところですと、ユニバーサルデザインに関する認知度73.2%というふうに出ていますけれども、この数字の根拠と――いいんですかね、この数字、適切なんでしょうか、教えてください。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 ユニバーサルデザインに関する普及促進等の取り組みの成果を図りまして、取り組みの改善をしていくためには、区民におけるユニバーサルデザインに関する認知度を把握する必要があるというところで、今年度から区民意識実態調査の調査項目として取り上げているところでございます。この調査項目については、内閣府が毎年実施をしている世論調査の項目ともなっておりまして、27年度は56.7%でございました。これとの比較が可能であるということで、区政目標の成果指標として設定をしたというところでございます。今年度の調査の結果でございますが、ユニバーサルデザインの言葉を知っていると回答した区民の割合が全体の66.6%であったということで、国の調査の26年度から27年度の伸び率を踏まえまして、29年度においては73.2%まで向上させるということを目指したいというふうに考えているところでございます。

○高橋(か)委員

 ありがとうございます。

 次に、先ほど申し上げた政府のユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議で決定した行動計画ですけれども、簡単に言っちゃうと、主なポイントは、障害のある方が政策、立案、企画段階から委員に参画して施策に反映させるということと、2番目としては、学習指導要領の改訂を通じて、全ての子どもたちに心のバリアフリーの教育を進める。三つ目は、ユニバーサルデザインに関する法律を含む諸制度の見直しを行うということ。また四つ目は、2020年に向けて、実効性の担保として、障害当事者などをカウントする評価会議を毎年開催して、施策の実施状況を確認評価、その結果を踏まえて省庁は改善する、こういうふうになっております。

 中野のUD答申ですけれども、これ僕読ませていただいて、非常によくできているなと思っていまして、政府の行動会議の企画立案に参画したメンバーがやはり中野区のUD推進審議会の委員にも入っていますし、かなり今回の中野区の答申というのはレベルの高い、ほかの自治体の模範になるんじゃないかなと大変うれしく思っているんですけれども。区のこの答申ですけれども、一つとしては、ハードの整備に関して、建物については整備後の対応というのは多額のコストがかかるということで、公共施設の整備に当たっては、建設の前の企画段階からUDに配慮する審査体制の仕組みが必要である。また、推進体制については、午前中にも出ましたけれども、継続的に見直し、改善を進めるためのスパイラルアップの仕組みであったり、体制整備が必要である。また、中野区が推進していくためにビジョンを果たす役割を続けるためには、区側に適切な推進、確認、評価、改善する実施体制、つまり担当部署の整備が必要、これは来年度設置するということでしたけれども、私は24年の1定から総括でもこれ申し上げているところでありますけれども、こういうことが述べられておりました。この3ポイントについてどうお考えなのか、教えていただきたいと思います。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 御指摘の3点につきましてでございますが、ユニバーサルデザインを進めるに当たりまして、重要な視点であると認識しているところでございます。ユニバーサルデザインにかかわる条例制定や推進計画を制定に向けて、これを生かしてまいりたいというふうに考えているところでございます。平成29年度から企画担当の中にユニバーサルデザインの担当を設けるというふうに考えておりまして、全庁的にまたがる取り組みについて、進捗管理や見直し改善を進めるなど、ユニバーサルデザインの視点を生かす取り組みを行ってまいりたいというふうに考えております。

○高橋(か)委員

 この答申を受けて、今後推進条例の制定と動いて、それが条例ができれば、推進計画が進んでいくという流れになると思うんですけども、スケジュール的に今教えていただけることがあればお願いいたします。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 本年2月13日に中野区ユニバーサル推進審議会から答申をいただいたところでございまして、この答申を踏まえた上で、平成29年度中に推進条例の制定を進め、あわせて推進計画を策定していきたいと考えておりまして、本年6月ごろをめどにいたしまして、検討の骨子を整理してまいりたいというふうに考えております。

○高橋(か)委員

 随分前に、ほかのいろんな自治体でもやはりこういうUD関係の条例をつくったりしているところがあるんですけども、何か話を聞くと、何かつくって終わっちゃっているようなところもあるようで、やはり一番大事なのは、区民というか、広く啓発をするというか、普及させて啓発をする。そういう意味では、国の教育行政のほうでしっかりと進めていくということがあるんですけども、もう一つは具体的展開が必要だなというふうに考えています。

 この2点についてお聞きしますけれども、まずは区民への普及啓発をどのようにするのか、もう1度確認をしたいと思います。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 ユニバーサルデザインの考え方を生かした施設整備など、目に見える取り組みと同時に、やはり区民の理解促進を図るということは両輪で進めなければならない取り組みであるというふうに考えているところでございます。ユニバーサルデザイン推進審議会においても、学校教育や社会教育での取り組みや、区民参加によるリーフレット、教材等の作成など、幅広い意見が出されたところでございます。

 審議会の答申を参考にいたしまして、推進計画の策定を進める中で効果的な普及啓発に関する取り組みを検討していきたいというふうに考えております。

○高橋(か)委員

 それでは、具体的な展開はどのように考えていらっしゃるでしょうか。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 普及啓発等の理解促進に関する取り組みを進めるとともに、外国人来街者の利便性を高めるためのサイン等の整備をしていくに当たり、多言語対応のガイドラインを作成することや、今後進めるまちづくりや施設整備にユニバーサルデザインの考え方を生かしていくことなど、今後策定する推進計画の中で具体的に検討してまいりたいというふうに考えております。

○高橋(か)委員

 わかりました。予算にも載っているサイン計画とか、そういう話とか、あるいは中野駅周辺ということだと思うんですけどもね。例えば中野駅周辺でも、まだ何年も先になるわけですよね、その成果物というか、完成品としてそのよさを体感できるのはね。であれば、もうちょっと早く、一つでもいいから、そんなビッグプロジェクトじゃなくてもいいからやれたらいいんじゃないかと思うんですけども。一つは、これから進んでいく大規模公園の整備であったり、午前中に久保委員がおっしゃった哲学堂の整備に活用するというのもありますけれども、一つは、商店街の展開、例えば中野駅直近のサンモール、ブロードウェイのああいう大きな商店街じゃなくても、どこか一つ商店街を個店一つずつをバリアフリーにするような、別に大規模な設備投資をするんじゃなくて、24年の総括のときにも申し上げたんですけど、巣鴨の商店街って、完全バリアフリーなんですよ。それは別に仰々しい資本投下をしているんじゃなくて、お店の親父一人ひとりがコンパネであったり、あるいは折り畳み式の板をぺとっとこうやったりとか、あるいは鋼板を敷いたりして、本当にバリアフリーをずっと全部続いた商店街に結果的になっていて、もう老若男女が賑わっているんですよね、市の日なんかはね。ですから、どこかそういう具体的な、せっかく答申でこの条例というのであれば、タイミングを見て、一つやって、中野区の成果物というか、完成品として、それをまた啓発活動につなげていく。活性化、リピーターが来れば、その商店街も潤うわけなので、ぜひそういう取り組みをしていただきたいと思いますけども、こういう実践について、何かイメージはありますか。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 区では、現在中野駅周辺まちづくりや西武新宿線沿線まちづくり等に取り組んでいるというところでございまして、ユニバーサルデザインの視点を面的に生かす大きな契機であるというふうに考えているところでございます。御指摘の取り組みにつきましても、目に見えるユニバーサルデザインとして、まちの魅力向上につながるものであるというふうに考えておりまして、今後ユニバーサルデザインの視点をまちづくりの中でどのように生かしていけるかについて、さまざまな角度から検討してまいりたいというふうに考えています。

○高橋(か)委員

 ぜひ商店街チームと、あと都市基盤チームと連携をとって、一つ具体化をするようにお願いします。

 それでは次に、順番を変えた5番目、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた機運醸成とスポーツ施策について伺います。

 今回の本会議質疑において、同僚のいでい議員からもスポーツ都市戦略の重要性について質疑がございました。こうしたスポーツを通しての健康づくり、活性化、まちづくりというのが、言うまでもなくオリンピック・パラリンピック開催に向けて大きく進展していくんでしょうし、同時に、その施策のゴールを目指すには、到達するには、開催に向けた機運醸成というのが非常に重要だと考えているもので、お聞きいたします。

 今まで、開催決定から機運醸成をやってこられたということですけども、来年度予算の反映、また機運醸成として820万の予算がついておりますけれども、これの内容を簡単に御説明お願いします。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 平成25年9月の東京大会決定から現在に至るまで、オリンピアン、パラリンピアンを講師にしたスポーツ体験会や講演会、小学校での国際理解教育などのオリンピック・パラリンピック教育の推進、あるいは区民団体が行うオリンピック・パラリンピックの機運醸成事業に対する助成、さらに本庁舎1階ロビーにおきましてパネル展示等を行うなど、機運醸成事業を進めてきたというところでございます。

 平成29年度予算の823万4,000円余の内容につきましてでございますが、東京大会の機運醸成を図るために、東京都等がオリンピック・パラリンピックのフラッグを東京都内62区市町村を巡回させるフラッグツアーを区において実施することになってございまして、区はこれと連動した競技体験と関連グッズ展示によるイベント等も計画しているところでありまして、その経費を計上したというところでございます。

○高橋(か)委員

 ちょっと森委員のところと重なっちゃいまして、すみません。先に進めたいと思います。

 区が主導でやっていく機運醸成活動というのは、2015年の資料を見たりすると、ちょっと公益活動の助成制度であったりとか、ホームページに、区報に上げるよとか、あの時点ではそうなのかもしれないですけど、そういう掲載しかなかったので、ちょっと気になって以下の質問をしますけれども。

 機運醸成につながるということでの展開では、まず第1には、中野区とオリンピアンが結びつくということが一番ではないかなと思っていまして、例えば区内の区民や、あるいは区内在勤者、あるいは区内の公立小・中学校、あるいは私立小・中・高等学校の生徒や卒業生からオリンピックが出ることはないのかというところでお聞きします。

 中野区は、こうした情報を集めているのかということでございます。発掘もそうですし、さらには卒業した生徒へのOB、無理くりでも中野というつながりをつくって、応援体制を組んで、区民挙げて、中野つながりでオリンピアンとのつながりをつくって、それで機運醸成につなげていくということはいいんじゃないかと思うんですけど、この辺どうでしょうか。

○永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 中野区にゆかりのあるオリンピアン、またパラリンピアンにつきまして、組織委員会のほうにも情報提供を求めているところでございますが、個人情報等との関係から、組織委員会からの提供はなかなか困難であるということを言われている状況でございます。

 現在、地域や学校等から中野区出身の選手について情報等寄せられる状況がございますけれども、今後、区として情報収集をしてサポートをしていく、そういった方法について検討していきたいというふうに考えてございます。

○高橋(か)委員

 区立の小・中学校であれば、教育委員会、資料あるでしょうし、私立だって、そんなに何十も何百もあるわけじゃないんで、中野区の機運醸成の話とで、ぜひサポートしたいんだというそれを伝えれば、私立だってちゃんと教えてくれるんじゃないかと思うんで、その辺を大きなムーブメントとしてやっていただきたいと思います。

 また第2に、オリンピアンが来る、あるいはそこを見られるということじゃないかと思うんですけども、大会前の事前キャンプ誘致であったり、あるいは選手村がオープンした後、選手団が滞在した後の公式練習場の提供とか、こういうパターンが考えられると思うんですけども、この辺はどうなっているのか、また取り組む姿勢があるのか、スケジュールも含めて教えていただきたいと思います。

○永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)

 現在、東京大会の公式練習会場といたしまして、新体育館を活用することにつきまして、組織委員会に打診をしているところでございます。公式練習会場につきましては、選手村の開村から競技終了までの間、組織委員会が提供しなければならないものでございまして、選手の移動、また会場の設営等にかかる経費につきましては組織委員会が負担をするものでございます。組織委員会が公式練習会場を決定し、計画として確定するのは、ことしの夏ごろであるというふうに聞いてございます。

○高橋(か)委員

 組織委員会待ちということであれば、ぜひ公式練習場をどんどん、そっちをアプローチしていただければと思いますので、お願いいたします。

 その次に、三つ目として、競技大会を目の当たりに体験をさせる、かかわれるということもすばらしいことだと考えていまして、開催中にはさまざまな立場や場面で、実に多くのボランティアがかかわる、よく御存じのことだと思います。次世代を担う、先ほど申し上げた子どもたちにボランティアとしての参加を促して、実際の大会につなげるという、そういう活動というんですか、そういうことを考えてみてはどうかと思うんですが、いかがでしょうか。

○海老沢政策室副参事(企画担当)

 オリンピックに向けたボランティアといたしましては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が競技運営、会場案内、輸送等の大会運営に従事する大会ボランティアとして、約8万人程度の募集を想定しているほか、東京都が国内外から観光客への観光や交通案内に従事する都市ボランティアといたしまして1万人以上の規模のボランティアを想定していると聞いているところでございます。

 現在、区といたしましては、都と連携いたしまして、平成28年度に外国人おもてなし語学ボランティア育成講座を開催いたしまして、58名の参加を得たところでございます。今後、東京都大会に向けまして、都のボランティア募集等が具体的になることに合わせまして、区として区内の学生等、ボランティアの参加を奨励する取り組みについても進めていきたいというふうに考えております。

○高橋(か)委員

 とにかく子どもたちがその場にいられるという、こんな一生に1度あるかないかの思い出をつくる機会ですので、ぜひ公立小・中、私立、連携をとって、一生懸命ボランティアが活動できるように、ぜひよろしくお願いいたします。

 この項の最後に、新体育館整備との関係についてお聞きします。

 竣工がオリンピック開催に間に合うというスケジュールだと考えておりますけれども、この竣工に際してのオープン、竣工時のこけら落としに、例えばオリンピアンを招聘するとか、そういう工夫によって機運の醸成を図るということが平和の森整備の周知にもつながりますし、機運醸成にも一番わかりやすいんじゃないかと思うんですけども、その辺はいかがでしょうか。

○永見健康福祉部副参事(地域スポーツ推進担当)
 新体育館につきましては、東京大会の開催前の整備に向けて準備を進めているところでございます。大会を目の前にした時期に開設を予定している、そういったことからも、大会の機運醸成としては絶好の機会でございまして、開設に当たってのイベント等を実施したいというふうに考えてございます。イベント等の内容につきましては、今後検討していきますが、過去の大会のメダリストでございますとか、東京大会で活躍が期待される選手、中野区にゆかりがあるア
スリートなど、機運醸成につながる選手やチームの招聘に向けて調整をしていきたいというふうに考えてございます。

○高橋(か)委員

 ありがとうございます。オリンピアンはもう限られていますので、3年後といっても、あっという間に来ると思うので、ぜひ早目にアクションを起こしていただくようにお願いして、この項の質問を終わります。

 次に、防災関係に参ります。災害対応施策についてお聞きします。

 防災士関係のことはちょっと次回、今後の地域防災力の強化というところでやりたいと思います。

 地域防災会についてお聞きします。中野区内、地域防災会は幾つあって、そのうち活動している組織は幾つあるのか、教えてください。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

 区内の地域防災会は、現在115団体ございまして、115団体全てが活動中でございます。

○高橋(か)委員

 区が地域防災会に期待するものは何なんでしょうか、確認をしたいと思います。

 また、どのように支援をしているのか、予算に反映されている予算はどうなのか。

 またあわせて、過去二、三年でも結構ですけども、予算額の推移というんですか、その辺を教えてください。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

 区が防災会に期待する内容といたしましては、防災会は、災害時における迅速な防災活動を推進するために形成された組織でございます。平常時の役割は、防災訓練や座談会などの防災活動を実施することで会員の防災力を高め、教育体制を築くことでございます。災害時の役割といたしましては、初期消火、安否確認、救出救護や避難所開設などの災害応急活動を行っております。

 また、区が防災会に対して行っております予算措置でございますが、こちらにつきましては、過去の推移で申し上げますと、平成27年度は982万8,000円、平成28年度は防災会に背負い式救出・救助・脱出用具など、新規機材の配備を行いましたので多くなりまして、1,649万2,000円、平成29年度は1,088万8,000円を予定しております。

○高橋(か)委員

 地域防災力の向上を目指す中で、つまり防災会に役割を期待するということであれば、支給品も大変大切な要素だというふうに考えております。中野区防災計画の資料を見ますと、25品目ぐらいの交付というのが要綱で定まっていまして、その中で、防災会が活動する際の防災訓練など、地域が幾つかの班に分かれて、責任者がリーダーになると。引率して訓練場所に集結して訓練を行うということになると思うんですけども、災害対応には、救助、支援、連携、また迅速的確な対応が求められるわけで、当然御自身の安全も確保しなければいけないということで、非常時の対応ということを考えると、訓練も当然それを想定しているわけですから、指揮命令系統というんですかね、そういうものを確立というのは、統率力の確立というんですかね、これが非常に大切なことだと思うんですよね。

 そうしたことを考えてみたときに、この支給品のことで一つお聞きしたいんですけども、防災会の旗というのがあって、一流れというんですかね、一流というんですかね、これが書かれておるんですけども、これは非常に大事だと思うんですけど、地域の防災訓練に出てみますと、旗が非常に寂しい限りの――今、持ってきて、委員長に許可もらったので防災会の旗、お見せしますけども、これは地元の町会のなんですけど、これが防災会の昔のやつらしいんですけども、それでも皆さんに聞くと「随分新しいやつだ」と言うんですけど、これが一流れ、今支給されているのはこの小さい「防災会」、これが一流れ。しかも町会名は自分で書けといって、無地のやつを渡されるらしいんですよね。これは間違って水性っぽいようなのを使っちゃったら、びしょびしょににじんじゃうし、汚い字で書いたらもう訓練のとき、寂しい限りじゃないかと思うんですけども、この現状は御存じですか。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

 旗につきましては、議員御指摘のとおり、かつては比較的大きなサイズの旗を交付しておりましたが、現在はお手元のとおり小さい旗を交付しているところでございます。

○高橋(か)委員

 ある町会長は怒っていまして、「もっといいの、何とかならないか」と、こういう方もいらっしゃるんですよ。それで、さっき申し上げたとおり、とにかく非常時の安全も含めて対応するために、やっぱり指揮命令というか、統率力が一番大事であって、新しい人がそこに参加もするかもしれないということを考えると、やはり錦の御旗じゃないけども、防災のシンボルになるわけですよ、地域ごとに。訓練会場に行く前は、各地域に町会に班があって、その班の班長さんがこういう――今、ここの町会ではね――小さい旗を掲げて、引率して訓練会場に行く。訓練会場ではこの大きな旗が掲げられていて訓練をするというのがあるので、ぜひ、お金のかかることではありますけども、住民が一生懸命参加しているわけなので、ぜひその辺、もうちょっといいやつを、防災会と班と、何か参加したくなるような旗をひとつお願いしたいんですけど、どうですか。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

 委員にも御説明いただきましたが、区は防災会の防災活動の資機材として旗を一流れ交付しております。この旗は、各防災会が指定された防災活動拠点におきまして、防災会の本部の位置を明確に示すためですとか、あと防災会が避難所等へ避難する際の誘導の目印として活用していただくことを想定しております。交付した資機材につきましては、老朽化した場合は区のほうで新しいものと交換しております。旗も防災会の要請に基づきまして交換しておりますが、その際に同じような意見をいただいております。旗の活用の状況ですとか、使用頻度につきまして確認いたしまして、必要な見直しを図ってまいりたいと思っております。

○高橋(か)委員

 担当の副参事さんからいい答えをいただいたので、ぜひ都市基盤部長、区長、よろしくお願いいたします。

 それでは次に、備蓄関連のことについて1点だけお聞きしたいと思います。

 乳児用液体ミルクについて。これ、日本ではこれまで製造販売が認められなかったんですけども、ここへ来て政府が解禁の検討を始めました。政府の男女共同参画会議の専門家会議でも、普及のために国、自治体、さらに乳業メーカーに対して製品化に向けた取り組みを加速するようにということで報告書が出ております。東京都の小池都知事も、母親支援、男性の育児参加支援、また何よりも災害対応の有効性から、製品化された際には、都での買い上げまで言及しているところでございます。

 私が役員を務める日本防災士会地方議員連盟というのがあるんですけども、これでも昨年暮れ、塩崎厚生労働大臣に乳児用の液体ミルクの国内解禁ということと、災害備蓄にということで陳情を行っております。多分、被災地支援が海外から来たということで話題性も出ていまして、今後、全国の地方議会というか、議員でも注目していくことになると思うんですけども、この乳児用液体ミルクについて中野区の今の見解、今後のスタンス、それから備蓄への展開の可能性について、教えていただきたいと思います。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

 健康増進法は、乳児用の特別用途食品として、粉ミルクしか想定しておりません。このため、現時点では、乳児用の食品ではない液体ミルクを乳児用の備蓄として配備することは困難であると考えております。現在、国のほうで乳児用液体ミルクの導入に向けた検討を行っているほか、都は平成29年度に液体ミルクの備蓄、活用に向けた検討等行うとしているところでございます。国や都の動向を注視し、液体ミルクの備蓄について検討していきたいと考えております。

○高橋(か)委員

 法的に流通して、値段も、流通すれば下がってくるんでしょうし、使えるようになるわけですから、そうしたらぜひ備蓄ということもひとつ踏み出すということを機敏にお願いしたいと思うんですけど、どうでしょうか。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)

 重ねての答弁となりますが、国や都の動向を注視し、液体ミルクが導入可能になった場合は液体ミルクの導入について検討していきたいと考えております。

○高橋(か)委員

 ありがとうございました。

 次に、4番目の中野区における情報発信戦略についてお聞きします。

 中野区は、これまで総合仮想サーバーに導入であったり、ネットワーク統合というんですかね、こういう区の職員が使用する内部の情報システムの情報基盤については、最適化、有効活用というのが進んでいると思うんですけども、一方で、例えば中野区周辺のことについて言いますと、商店街やあるいは賑わいポイントでの区民に対して、または外からの来街者に対して、また中野区を訪れるような人とか、あるいはインバウンドを考えたときに、こうした活性化につながるターゲットに対して統一的な、網羅した、また戦略的な情報発信というものが外部に戦略的に発信されていないんじゃないかというのを危惧しているんですけども、29年度予算、来年度予算を見ますと、伊東しんじ委員が質問しましたけども、地域観光情報プラットフォームの整備として5,000万が計上されていますけども、その辺の内容を教えてください。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当)

 平成29年度に計上いたしました地域観光情報プラットフォームの整備につきましては、地域のイベントや観光情報などを収集し、デジタルサイネージやアプリで発信していくものでございます。この整備や運営につきましては、中野区グローバル戦略推進協議会で検討しております新たな推進組織において行い、整備は区からの補助、運営は広告などの事業収入により賄うことを想定しているものでございます。

○高橋(か)委員

 今お話しあった、その新組織というところなんですけども、伊東委員からも質疑ありましたけれども、その新組織についてもう1度概要を教えてください。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当)

 この中野区グローバル戦略推進協議会で検討しております組織でございますが、デジタルサイネージの整備ですとか、そうした情報プラットフォームの整備、またシティセールスですとか、エリアマネジメント、そうしたことについて取り組む組織として考えているところでございます。

○高橋(か)委員

 シティセールスというのは、どちらかというと、行政主導で行うように思っていたんですけども、この法人、新組織が行うという理由は何なんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当)

 この法人の目的としまして、中野の集客力、また発信力の強化といったことを目的としておりまして、そのことに賛同した民間企業などに会員になってもらうということがございます。そうした民間企業のノウハウですとか、ネットワーク、こういったものを活用することによって効果的なシティセールスの展開が期待できると、このように考えております。

○高橋(か)委員

 民の力を利用するというのは非常にいいことだと思うんですけどね。ただ逆に、要は区として何を発信するのか、区は今後何を売るのか。例えば中野区はアニメなんだよとか、あるいはおたく文化なんだよとか、あるいはいろんな予算の額にそういう予算がついてその事業をやるというと、それはいいことだと思うんですけども、一つひとつがばらばらで、全体のストーリーがあって、区民なり、来街者なり、インバウンドに、それが中野区の一つの、何というか、まとまった統一感のある形として発信してみるのがなかなか伝わりにくいんじゃないかなと思っていまして、中野区として今後どう考えるのかという、区の、このまちが活性化を、あるいはこの中野駅周辺から始めるのは、そこをどう考えていくのかというのをどうエリアマネジメントから来て、シティセールスにつながってというか、そういうものをどう、誰あてに何を発信するのかというのがなかなかわかりづらいと思うんですけども、その辺はどう考えているでしょう。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当)

 中野区グローバル戦略推進協議会におきましては、さまざまな中野のコンテンツをどう発信していくか。まずは、コンテンツそのものをどう発掘していくかといったところが議論としてございました。また、そこからそれを商品化してどう発信していくか。そういったことが議論されているところでございます。そうした発信の仕組みとして、今回、この情報プラットフォームの整備ということを行いますので、そうしたものの中で国内外に対して発信をしていくということになろうかと思っております。

 区といたしましては、このプラットフォームについては整備の補助を行うということ。それでまた、運営については民間の活力を活用するということでございますので、区としては全体を俯瞰しながら、統一感のある発信を行っていき
たい、このように思っているところでございます。

○高橋(か)委員

 私の友人なんかは、いろんなまちを見ている友人がいまして、鉄道会社の人なんですけど、見ると、「中野はあのごちゃごちゃ感がいいよね」と言うんですよ。だから、何か一つこれがというのがなくて、全部入りみたいなのもあるかもしれないんだけども、ただ、それはそれでオーケーだし、あるいは一つのもので中野はまずは売り出すという、ほかの自治体のようなのもあるでしょうしね。それもありなんですけど、いずれにしても、やっぱり区民が「そうだね」と思うものでなければいけないし、新組織の中で自己満足じゃ、もちろん当然いけないし、議会の私たちも納得して、やっぱりベクトルを同じにして、同じ方向に向かって、区長も部局も議会も一生懸命で、イベントをやる。それぞれの人たちも一つのストーリーにつながっている中で、ベクトルに向かって前に突っ走っていって中野の魅力をつくっていくという、そういうのが大事だと思うので、新組織というのを利用するのはいいけれども、ぜひそこのところをずらさないように進めていただきたいんですけども、その辺はいかがでしょう。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当)

 中野のよさ、こういったものを発信していくということが非常に重要な点だと考えておりまして、これを区全体の中での統一感のある発信をしていきたいと、このように考えております。区の中での調整ということですとか、連携ですとか、そういったこともありますし、また地域との連携、このこともしっかりと進めながら取り組んでまいりたいというふうに思います。

○高橋(か)委員

 先ほど東中野の最後のほうでも申し上げたとおり、やはり区がどう発信するのか、あるいは全体の考え方であったり、理念であったり、それがシティセールスにつながっていく、あるいは中野の価値が上がって評判を呼んで、また盛り上がっていく。そうした形で都市間競争に生き残るように、ぜひよろしくお願いしますということを申し上げて、私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。