〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 高橋議員の御質問にお答えいたします。
江古田合同住宅跡地整備についての御質問であります。
まず、公開緑地と歩行者管理についてであります。区に移管される提供公園と開発事業者が提供する公開緑地については、それぞれの責任において維持管理していくこととなるわけですが、両敷地は境目のない空間であるため、一体的な緑地空間として確保できるよう、区と開発事業者が互いに協力しなから適切な維持管理をしていく考えであります。区は、一体的な管理を適切かつ円滑に進めるため、開発事業者との間で年度ごとに管理計画について協議をし、管理作業の時期等について調整を図る予定であります。
また、公開緑地と南北道路を結ぶ歩行者通路についてですが、これについては江古田の森公園一体における良好な歩行者ネットワークを確保するために、開発事業者が提供するものであります。通路は、区に帰属しないため、区が直接維持管理にかかわることはありませんが、その管理計画については、年度ごとに協議をすることを予定しております。
それから、南北道路の西側の歩道上空地の管理についてであります。南北道路西側に開発事業者が整備をいたします敷地内歩道上空地、これにつきましては、地域コミュニティへの良好な環境の提供、また、災害時の避難経路確保のため、開発事業者が提供するものであり、将来にわたって確保されることとなっております。この歩道上空地の舗装材、植栽等については、中野区道部分と同じ設計、仕様の内容となっているところであります。道路の保全上及び管理上、歩道上空地にカーブミラー等の施設が必要となった場合には、開発事業者に通知をした後に設置できることを確認しているわけであります。その場合の占用料は無償とすることとなっております。
提供公園と公開緑地の一体的管理、公開緑地と南北通路を結ぶ歩行者通路及び南北道路西側の歩道上空地の適切な維持管理を将来にわたって確保するため、区と開発事業者の間で維持管理、必要な整備、管理主体が変更になった場合の管理の継承などについて、書面によって取り交わしをする予定であります。
この江古田合同住宅の跡地整備に関連して、小児初期救急医療体制等の現状についての御質問もありました。
小児初期救急医療は、午後7時から午後10時まで、原則として満15歳以下の子どもを対象に中野区医師会の協力のもと中野総合病院で通年実施をしております。1日平均四、五人が受診をしているほか、年間1,500件以上の電話照会もあり、区民にとって有効なサービスと考えております。
病後児保育についてですが、生後6カ月から小学校就学前を対象として、2施設で実施をしております。病児保育については、ファミリーサポートの病児対応によって、ゼロ歳から小学生までを対象として実施をしております。平成25年度におきましては、病後児保育は244人、病児保育は292人の利用がありました。より多くのニーズに対応するため、この数年、定員や利用時間の拡充を図ってきているところであります。
中野総合病院における小児初期救急の今後ということですが、区といたしましては、小児初期救急医療体制の充実を目指しているところでありまして、中野総合病院における救急診療については、従来どおり実施をしていくことと考えております。
小児救急医療施設と子育てに資する施設整備に関連して、中野区医師会との連携、それから小児初期救急医療事業推進協議会に関連する御質問であります。小児初期救急医療事業推進協議会は、中野区医師会、中野総合病院、消防署、区職員で構成され、東京都医療政策部救急災害医療課小児救急医療担当者もオブザーバー参加して、年2回開催をしております。協議内容は、小児初期救急医療事業の実績とその分析、課題への対応を協議するとともに、小児科医療の現状や子育て支援に関する区の取り組みなどについての情報交換を行っているところであります。この江古田におきます新たな小児初期救急医療機関も、協議会のメンバーとすることを想定をしております。医師会へは適宜情報提供を行いながら連携をとってまいります。小児救急医療、病児・病後児保育に関する具体的な規模によりましては、提案によるとしておりますが、不足している現状を打開することを期待をしているところであります。
URによる公募事業の質、信頼性の確保と区の関与についてであります。参入事業者の質の確保に関しては、区の求めに応じてURが行う公募に際しては、既に医療機関の運営実績を持つ法人が、当該用地においてみずから医療機関等を開設し、運営することを入札申込資格しております。
さらに、土地譲渡契約においては、譲り受け人に対して中野区との協定締結状況にかかわるURへの報告義務を課しております。区と参入事業者との間で締結する協定事項には、医療機関の開設時期や小児初期救急に従事する医師等の資格及び診療体制、診療日、診療時間、医師会との地域医療連携の確保などを盛り込むこととしております。
病児・病後児保育につきましては、東京都病児・病後児保育事業実施要綱の規定に基づく、施設、職員配置等による区の委託事業とすることとしております。今度とも、事業の進捗に合わせて報告を受け、協議を行うなど、委託事業が適切に実施されるよう、区としても適時適切に対応してまいります。
次に、都市計画道路補助26号線整備を契機とした、地域文化活動拠点等の整備のあり方についてという質問がありました。
整備事業に合わせた具体的な取り組みについてであります。みずのとう公園のある地域については、中野区都市計画マスタープランにおいて、景観まちづくりに取り組むべき景観上重要な地区の一つとしております。具体的には、哲学堂公園など地域に根差した歴史的、文化的資源を生かした景観の形成、また、観光、買い物客の回遊の誘導などを示しております。また、中野区都市観光ビジョンにおいても、魅力ある地域資源にあふれるまちを実現するための取り組みの一つとして、同様の取り組みを示しているところであります。区といたしましては、これらの方針を踏まえ、補助26号線の整備事業によるまちの変化に合わせて、今後具体的に取り組む必要があるとものと考えております。
みずのとう公園の再整備についてであります。補助26号線の整備事業実施に伴うみずのとう公園の面積の減少については、今後、東京都の事業の進捗を見据えながら整備のあり方を検討したいと考えております。
また、整備事業を契機としたまちづくりについてであります。道路や公園の整備にとどまることなく、区が示している歴史・文化資源を生かしたまちづくりを区がしっかりとしたリーダーシップを発揮しながら進めてまいりたいと考えております。
私からは以上です。
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