〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 高橋議員の御質問にお答えいたします。

子ども・子育て新システムについてであります。御質問の中にありました家庭教育を中心とした幼児教育の重要性を深く認識するべきであると、この御見解について私も同感をしているところです。この子ども・子育て新システムにつきましては、現時点で明確な内容となっていないため、区としては今後の動向等を注視していきたいという段階だと認識しているところであります。

それから、幼児教育にかかわる区としての取り組みについてという御質問でありました。幼児期は体験的な活動を通して社会性の芽生えをはぐくむ重要な時期であると考えております。幼稚園、保育園の区別なく、すべての子どもが適切な幼児教育を受けられる環境を整備するということを区として目標としているところです。新しい中野をつくる10か年計画におきましては、保育園、幼稚園、小学校が連携して幼児教育の質の向上に取り組むことを目標として、平成19年度に立ち上げました幼児研究センターにおいて、中野の子どもたちの現状・課題を調査・把握し、幼児教育の現場に生かす取り組みを進めているところです。今年度から子ども施策と教育行政を一体化させ、子ども教育部を発足させたところでありまして、区立、私立の別なく、保育園、幼稚園、小学校間の教育連携を進めていきたいと、こう考えております。

私立幼稚園と保育関連施設との連携についての御質問であります。保育園と幼稚園の教育連携は、すべての子どもが適切な幼児教育を受けられる環境を整備するに当たっては不可欠な事項であります。これまでの相互理解の段階から、保育園、幼稚園の教職員が合同で幼児教育の研究を行うなど、さらに充実した教育連携を図るよう進めてまいりたいと、こう考えております。

保育園待機児童への取り組みについてであります。近年、保育の需要が急拡大しておりますことから、昨年度から今後の保育需要への対応方針を策定し、待機対策を進めているところであります。保育園の待機のお子さんの数は、平成23年4月現在で135人であります。平成26年度までの保育需要を推計いたしまして、多様な保育サービスによって保育園の待機児童数をゼロにすることを目標に、現在取り組みを行っているところであります。

保育士の人材育成についての御質問もありました。子育て家庭に対する多様な支援や区立施設の民営化を進めている中で、民間保育施設サービスの質の確保などのニーズが高まっております。保育士の専門性を幅広く活用していくことが重要だと考えているところです。これまでも基本的な保育技術の向上につきましては、園内研修や私立保育園など、他の保育施設との連携による研修を実施するとともに、子ども家庭支援センターや療育センターアポロ園の協力によって、障害児の対応や虐待について専門的な知識を学ぶなど向上に努めております。今後さらに小学校との教育連携など、幅広い専門的な知識が身につくような取り組みを進め、育成を図ってまいります。

私立幼稚園の預かり保育についての御質問もありました。保護者の就労状況の変化によりまして、3歳以上の保育需要についても増加しております。現在、私立幼稚園で実施していただいている預かり保育では長時間保育を実施していないことや、夏季休業、冬季休業など、保護者の需要にこたえられる仕組みとはまだなっていないというのが現状だという認識です。こうした保護者の需要に応えられるように、私立幼稚園が預かり時間の拡大や長期休業時の対応を行うに当たりまして、必要となります人件費とか、そういったことについての補助、支援について、現在そのあり方を検討しているという状況であります。また、預かり保育の拡充につきましては、基本施設を活用して実施していただくこと、これを考えているところでありまして、施設改修を伴うというところまでは現在想定しておりません。

私からは以上です。

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