一般質問議事録は「なかの区議会WEBサイト」で公開している議事会議録より、高橋かずちかの発言部分のみを引用し掲載しています。詳細はリンク先の議事録をご確認下さい。
なかの区議会会議録一覧より
「平成27年9月18日中野区議会決算特別委員会の会議録」
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○高橋(か)委員
27年第3回定例会の決算特別委員会総括質疑におきまして、自民党の立場で質疑をさせていただきます。
まず初めに、中身については通告のとおりでございます。また、その他はございません。なお、2と3と4の項目は建てかえに関連する項目ではありますけれども、時間の関係がありますので、3番、4番については最後に回しまして、その扱いについては進行に従って決めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
では、まず初めに、26年度決算についてお聞きしたいと思います。
財政指標、財政白書からの質問をさせていただきます。まず、指標の中での実質収支比率についてお聞きします。平成25年18億円、平成26年は44億円ということで、大幅に上昇していると。この歳入増の理由云々というところがもう話に出てきておりますけれども、この大幅な増の理由というのが、歳入の大幅な増だけか、多額な不用額があったのかどうか、その辺はいかがでしょうか。
○田中経営室副参事(行政監理担当)
実質収支比率の増加した主な理由でございます。普通会計決算におきます歳入総額から歳出総額、これを差し引きました形式収支につきましては、平成25年度は28億9,100万円余、平成26年度は49億4,700万円余と、20億5,500万円余の増となってございます。こちらは歳出総額が13.3%の増であったのに対しまして、歳入総額の増が14.7%と、歳入の増加率が歳出の増加率を上回ったということでございます。また、翌年度へ繰り越す財源につきましては、対前年度比で5億2,700万円余の減となったことによりまして、実質収支額、こちらにつきましては25億8,200万円余の増の44億600万円余という結果でございます。これらの結果、実質収支比率が大幅に上昇したというものでございます。
○高橋(か)委員
実質収支比率の数字については、3から5%ぐらいが適正範囲というような話も聞いたことがございますけれども、一般的な適正範囲、これは今、この現状を踏まえた上で、どうお考えでしょうか。
○田中経営室副参事(行政監理担当)
財政運営上どの程度実質収支が適度であるかにつきましては、各地方公共団体の財政規模等により異なるということでございますけれども、おおむね3から5%が適度であるというふうに言われているところでございます。
○高橋(か)委員
その適正規模よりも大きな形で率が出ているということですけれども、こうした場合、財政運営上、適宜こうした状況を把握しながら、補正予算による財源の活用であったりとか、新たな課題への対応だったり、あるいは次年度以降の財政運営のための積み立てを行うとか、基金の積み立てとか、区債の繰上償還とか、そういう必要な措置をとることが大切だと思うんですけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○黒田政策室副参事(予算担当)
実質収支で出ました剰余金の扱いということであるかと思います。剰余金につきましては、年度間調整分として財政調整基金に積み立て、翌年度以降のやむを得ず不足する財源について対応しているところでございます。補正予算の財源の活用の例ということでございますが、国や都による年度途中に創設された補助事業など、当初予算では対応できないものの財源というようなことをしております。また、剰余金の積み立てでございますが、一般財源が減少した際にも、社会保障にかかわるサービスや新たなニーズに着実に対応するために、一定程度の財政調整基金の積み立ての措置が必要だというふうに考えております。
○高橋(か)委員
繰り返しになっちゃうといけないんですけども、そうしますと、26年度については大幅に、44億円という形の数字で出ていますけれども、この26年度決算においては、途中からも適正にきちっと処理をしてきた、適正に対応してきたということでよろしいんですか、もう一度確認を。
○黒田政策室副参事(予算担当)
26年度途中も、予算の財源でありますとか、そういったことをしてまいりました。結果的には財調基金を繰り入れることなく、さまざまな基金を積み立てるというような状況になったところでございます。
○高橋(か)委員
機動的に対応していただいたということで承っておきます。
次に、経常収支比率について伺います。せんだっての総括説明の中で、26年度85.1%ということで、歳入による改善があったと。しかし、まだ高い水準。この理由として、公共用地の先行取得等の事業費、要は、土地の取得に係る事業費を経常経費に上げなきゃいけないということでの統計上の話という話があったんですけども、ちょっと伺いたいんですけども、一般的な経常収支比率の適正範囲が70%から80%ということにされているようですけれども、今申し上げた特殊要因を差っ引いた場合の数字というのはどの程度の数字になるのでしょうか。また、23区比較としてどうなるのか、ちょっとお示しをいただきたいと思います。
○田中経営室副参事(行政監理担当)
経常収支比率でございますけれども、先ほど委員からのお話がございましたとおり、普通会計上のルールということで85.1%と高い数字になってございますけれども、公共用地先行取得事業債、これの償還分の公債費を臨時的経費というふうに計算をし直した経常収支比率につきましては78.7%でございます。こちら、23区平均が80.7%でございますので、それを結果は下回っていると。適正範囲である70%から80%の範囲内というふうに認識をしてございます。
○高橋(か)委員
そうしますと、いわゆる差っ引いた数字ということを、財政の指標を判断する上で基準にしていいと。いわゆる統計上のあくまで話であって、トリックではないということでよろしいんですか。
○田中経営室副参事(行政監理担当)
そのとおりで認識してございます。
○高橋(か)委員
続いて、歳出について一つお聞きします。社会保障関係費として、扶助費、また繰出金、生活保護費や児童福祉費などの扶助費と同時に、一般会計からの国保や介護保険、また、後期高齢者医療保険事業などの会計への繰出金という、合わせた社会保障関係費ですけれども、扶助費全体で6.2%増、繰出金は5.6%増というふうになっております。こうした社会保障関係費の近年の推移というのはどのようになっているんでしょうか。
○田中経営室副参事(行政監理担当)
社会保障関係経費につきましては、まず、扶助費についてでございますけれども、過去5年間の平均、これが平均7.8%の伸びとなってございます。平成26年度決算額を仮に平成22年度の決算額、これと比較をさせていただきますと、53億4,200万円余の増となってございます。また、国民健康保険事業等の繰出金でございますけれども、こちらは過去5年間の平均で2.8%の伸びでございまして、こちらも平成22年度と平成26年度の決算を比較いたしますと、3億7,400万円余の増となっているところでございます。扶助費、繰出金、いわゆる社会保障関係経費については、今後も増加傾向であるというふうには考えているところでございます。
○高橋(か)委員
ありがとうございました。今、最後にちょっと触れられましたけれども、地域の実体経済がなかなか、まだ不安を払拭し切れないという中で、今後は少子・高齢化のさらなる進展だったり、介護・医療費の増大、また、子育て支援、こういうことを考えてきたときに、対象者の適正な判断、あるいは受益者負担の考え方とか、福祉施策の重要性というのは当然十分に認識した上での話ですけれども、既存の福祉施策のあり方を総点検しなきゃいけない。要は、無駄があっちゃいけないし、不正もあってもいけないですし、そうしたことは財政を維持する上で非常に重要だというふうに考えているんですけど、この辺どうお考えでしょうか。
○黒田政策室副参事(予算担当)
社会保障費の増額というようなことでの対応ということの御質問だと思います。国は高齢者の介護予防や子ども・子育て支援の新制度などを打ち出す中で、社会保障の増加の対策としまして、地方消費税の交付金を増額するということをやっております。そういった中で財源を確保する方針を出しているわけでございます。こういった動きに連動しながら、区の社会保障に係る経費の確保も必要となるというふうに考えております。こういったことから、将来の社会保障費の増加に対応するためにも、基準となる一般財源につきましては、財務比率を通しまして財政運営を進めたいというふうに考えております。
○高橋(か)委員
ありがとうございました。
あと一つ、今定例会で自民党が地方税財源の拡充に関する意見書ということを提出いたします予定で、この地方法人課税の区政への影響ということについてお聞きする予定でしたけれども、昨日、同僚議員から質疑がされましたので、省略をさせていただきたいと思います。
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